2024年8月15日

EC-CUBEの今後の展望とECの将来性

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はじめに

再春館システムベトナムのT.Mです。
近年、特にコロナ禍を境に電子商取引(以降、EC)の市場は目覚ましい成長を続けています。
今年 2024年から2025年にかけて、世界のEC市場規模は7.9兆ドル(約930兆円)、日本においても27〜30兆円に達する見込みで、どちらも前年比約10%増程度で推移すると予想されています。
ここベトナムに関していうと、2024年は250億ドル、2025年は300億ドルに達すると言われています。
注目すべきはその成長率で、世界市場の前年比約10%に対し、ベトナムは20%前後と高い伸び率を記録すると予想されています。
世界経済成長率は鈍化していると言われていますが、EC市場だけを見ると目覚ましい成長を遂げており、これは今後も続くものと推測されます。

さて、前回・前々回にわたって、日本国内で大きなシェアを占めるEC-CUBEを中心に、ECプラットフォームやEC-CUBEの構築について紹介させていただきました。
今回はこれからのECを取り巻く環境の未来予想について、紹介させていただきたいと思います。

前々回記事はこちら:なぜ、EC-CUBEが選ばれるのか?
前回記事はこちら:EC-CUBEの導入

 

EC-CUBEの今後

EC-CUBEは2024年4月時点での最新バージョンは4.2となっていますが、2024年7月にはバージョン4.3のリリースが公式発表されています。

参考:https://www.ec-cube.net/press/detail.php?press_id=313
直近ではこれまで、下記の時系列でリリースが行われており、現在も頻繁に実施されていることが見て取れます。

3.0.0 2015年7月
 〜 この間、3.X.Xへのアップデートあり
4.0.0 2018年10月
 〜 この間、4.0.Xへのアップデートあり
4.1.0 2021年9月
 〜 この間、4.1.Xへのアップデートあり
4.2.0 2022年9月
4.2.1 2023年6月
4.2.2 2023年6月
4.2.3 2023年11月
4.3.0 2024年7月 ← New!

EC-CUBEは活発な開発・アップデート活動が行われており、これは今後も続いていくだろうと考えられます。
常にその時代にマッチしたECサイトを構築できる点も、EC-CUBEを採用する強みの1つと言えるかもしれません。
また、大規模EC店舗向けとして、「EC-CUBE Enterprise」というもののリリースも予定されているようです。

 

ECにおける技術革新

日本国内におけるECが本格的に始まったのは1990年代後半ですが、ターニングポイントとなったのは2009年だと言われています。
この年、日本国内では「iPhone3」が発売され、それを皮切りに国内他社からもスマートフォン開発・発売が促進、それまでのガラケー(死語)を過去のものとし、スマートフォンの爆発的な普及へとつながっていきました。
それにより、EC利用もより一般的・手軽なものとして広く普及していったと言われています。
近年では、PC経由でのEC利用は縮小の一途を辿る一方、スマートフォン経由でのEC利用率は拡大していっているというデータもあり、スマートフォンの登場がEC成長に大きな影響を与える技術革新であったことは否めません。

参考:https://searchsolution.goo.ne.jp/report/2023_ec-trend-report/

では、次世代のECを支える技術はどういったものが考えられるでしょうか?
今後は下記の技術により、EC市場の更なる飛躍の可能性に期待が寄せられています。

・AI(人工知能)の利用
・VR(仮想現実)/AR(拡張現実)の導入
・メタバース(仮想空間)の導入

上記はいずれも似て非なるものですが、それぞれが組み合わさることで、これまでとは違った顧客体験の提供が期待されています。

<AI(人工知能)の利用>
近年、ChatGPTの登場によりAIは一気に身近なものになった感がありますが、EC分野においてもすでに活用されており、例えば、商品のレコメンデーションやレビューの要約・チャットボットといった顧客が直接触れる部分から、売上・在庫の分析・予測などのバックグラウンド作業まで様々です。
EC-CUBEにおいては公式ではまだ非対応のようですが、他社製品ですでにAIチャットボットなどがプラグインとしてあるようです。

参考:https://www.ec-cube.net/product/customer_service/

<VR(仮想現実)/AR(拡張現実)の導入、メタバース(仮想空間)の導入>
VR/ARとメタバースはほぼセットのようなものなので、併せて紹介させていただきます。
それぞれの違いは簡単に言うと、メタバース(仮想空間)を体験するための手段として、VR(仮想現実)/AR(拡張現実)といった技術を用いるといった表現になるかと思います。(詳細割愛)

VR/AR技術に関しては、AppleよりVision Proというゴーグルが発売されたことが記憶に新しいですが、今後は技術進歩や価格競争により、今現在におけるPCやスマホのようにもっと、一般的なものになっていくことを個人的には期待しています。
メタバースにおいては三越伊勢丹が「REV WORLDS」という仮想都市空間サービスを提供するなどの事例がありますが、まだまだ一般的と言うわけではないのが現状です。
だた、上記のVR/ARが一般的になった暁には、一気に普及し、新たなEC利用の形になっていく可能性を秘めていると感じています。

参考:https://www.rev-worlds.com/

まだまだ技術的・倫理的課題を多く含んでいる分野ではありますが、家にいながらVR機器を通してメタバース上の店舗を訪れ、AI店員に相談しながら購入検討といった顧客体験が一般的になる日は近いのかもしれません。

 

まとめ

今回は今後のEC市場について簡単に紹介させていただきました。
ますますの成長が見込まれるEC市場ですが、EC-CUBEや他プラットフォームの動向含め、通販・EC事業を担う者としては今後も注視していきたいところです。
前項の最新技術に関しては、弊社としてもまだまだこれからといったところではありますが、一緒に検討させていくことは可能かと思いますので、何かありましたらご相談いただければ幸いです。

記事: T.M

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