2023年4月11日

ソーシャルコマースを活用するメリットとは?

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昨今のスマートフォンの普及により、SNSは毎日の生活に欠かせないものとなっている人も多いと思います。EC事業においても、従来の販売方法に加え、SNSを活用した販売が主流になりつつあります。

今回は、EC×ソーシャルメディアで商品やサービスを訴求する「ソーシャルコマース」について、特徴や種類、メリット・デメリットなどをご紹介いたします。

ソーシャルコマースとは?

「ソーシャルコマース」とは、InstagramやFacebookなどのSNSとECを組み合わせて商品やサービスを宣伝する仕組みです。SNSでのつながりは共通の価値観を持つ人からの情報となるため、その信頼度や影響力を活かして販売を促進することができる点に特徴があります。

・ソーシャルコマースの種類
ソーシャルコマースにはいくつかの種類がありますので、ここでは代表的なタイプをご紹介いたします。

1.CtoCタイプ
CtoCとは、「Consumer to Consumer」の略で、ユーザー(消費者)同士がSNSを利用して商品売買などの取引を行うタイプです。代表的なものとして、メルカリやヤフーオークションなどがあります。

2.ソーシャルメディア(SNS)タイプ
SNSのプラットフォーム上で商品を宣伝・販売することができるタイプです。このタイプの代表的なSNSとしては、Facebook(ショップ機能)やInstagramショッピング、Pinterest(ショッピング機能)などが挙げられます。

3.ライブコマース
ライブコマースは、ライブ配信と商品の販売を掛け合わせた新たな販売形態となります。
オンラインショッピングの一種ではありますが、ECサイトの画像だけでは詳細が伝わりづらい商品もライブ配信なら動画でポイントを伝えることや配信者が質問に答えるなど、リアルタイムでユーザーとつながりながら商品を販売できる点が従来のオンラインショッピングと異なります。

ソーシャルコマースのメリット

SNSを活用することでユーザー(顧客)との関係性を構築することができるソーシャルコマースですが、そのメリットは大きく2つあると考えます。

1.顧客の囲い込み
ソーシャルコマースは、商品を販売した後もSNSユーザー(顧客)とつながりを持ちやすいという点があります。ソーシャルメディアは、商品の宣伝や販売だけでなく、気軽にお客様とコミュニケーションを取ることができるのが大きな特長です。
自社のブランドやコンセプトなどをしっかりユーザーに届けることができるので、より愛着をもってもらえます。そのようなユーザーに対して、ロイヤリティを高めるための施策を実施することで、従来のECサイトに比べ、ファン化やリピート獲得など顧客の囲い込みがしやすくなります。
自社のブランディングを強化したり、価格以外で他社との差別化を図れることが大きなメリットといえます。

2.コストをかけずに始められる
ソーシャルコマースは、コストをかけずに手軽に始めることができます。
SNSをプラットフォームとするソーシャルコマースでは、SNSが提供しているショップ機能や操作が簡単なASPカートを利用することで簡単に始めることができ、新規でECサイトを構築する必要もなく、開始することが可能です。
さらに、ECサイト運営の重要な業務の一つである集客も、従来のECサイトでは、リスティング広告やアフィリエイト広告などの出稿管理や検索エンジン最適化(SEO)など、様々な施策を行う必要がありますが、ソーシャルコマースであれば、SNS内での広告出稿や投稿など、より狭い範囲でピンポイントに行うことができるため、集客業務にかかる負担も軽く、効率的な運用がしやすいといえます。

ソーシャルコマースのデメリット

一方で、ソーシャルコマースの活用については、気をつけておきたいデメリットもありますので、ご紹介しておきます。

1.情報発信に一定のリソースがかかる
ソーシャルコマースを活用するためには、SNSでの定期的な情報発信を頻繁に行う必要があります。そのため、運用には一定のリソースが必要です。
特にInstagramなどを使用する場合は、クオリティの高い写真や動画などのクリエイティブ素材が必要なため、その準備に技術力と作業時間が必要になります。
また、ユーザーが購入する際の判断基準の一つとして、投稿数やフォロワー数などがあります。そのため、より多くのフォロワーを獲得するには、定期的に質の高い投稿を行う必要があり、その作業リソースを確保しなければなりません。

2.売上を作るまでに時間がかかる
前述のとおり、ソーシャルコマースでは、SNSアカウントやショップの認知を広めるためにも、フォロワー獲得が必須であり、短期間で数値を伸ばすことは簡単ではありません。そのため、すぐに収益を得ることは難しいといえます。
すでにECサイトを持っている場合は、SNS上で、購入したユーザーへの特典やキャンペーンなどを積極的に行い、ソーシャルコマースの利用を促進することで、効果が出るまでの時間を短縮することも可能になるため、仕組み作りが重要となります。

ソーシャルコマースが適しているケース

では、ソーシャルコマースが適しているケースとはどんなものがあるでしょうか。

【ソーシャルコマースが適しているケース】
・若年層との関係性を構築したい
・新しいチャネルを広げたい
・これからEC/スモールビジネスを始めたい
・従来のマーケティングが効きにくく、手法を変えたい

上記のような課題を感じているEC事業者にとっては、ソーシャルコマースは非常に適していると思います。

ソーシャルコマースは若い世代をターゲットにしやすいため、若年層向けの商品やブランドの若返り、新しいチャネルを広げたい時の販売手法として、最も適しているといえるでしょう。また、一般的なECサイトの集客・販促に比べ、コストを抑えて開始できるため、スモールスタートでECを始めたい方などにも適した手法だと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。SNSは今や情報発信にとどまらず、商品の宣伝・販売を行う重要なタッチポイントとして、EC事業においてもその位置づけは大きく変わってきています。
ソーシャルコマース大国といわれる中国やオンラインショッピングが盛んなアメリカなどと比べると、日本のソーシャルコマース市場はまだ発展途上にあると思いますが、今後、急速に大きくなっていくのは間違いありません。
ソーシャルコマースが適しているタイプのECサイトを運営されていて、まだソーシャルコマースを実践していない事業者の皆様は、ぜひこの機会にSNSアカウントを活用し、ターゲットとなるユーザーとのコミュニケーションを深めてみてはいかがでしょうか。

記事 : H.U

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