目次
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1.はじめに
近年、EC市場は目覚ましい成長を遂げており、コロナ禍の影響もありその勢いは加速しています。
それと同時に競合も増え各社ECの競争は激化しています。
そのため、EC事業者にとってお客様満足度を高めるための戦略は、かつてないほど重要になっています。
私達が様々なEC事業者の方とお話していても、最新の技術やトレンドに合わせた戦略を実施するために、限られた予算の中でどういったECを構築したらよいのか、どういった施策を打つべきかというご相談は以前と比べてかなり増えてきていると感じます。
今回は日本におけるECトレンドや、お客様満足度向上につながる集客・接客方法についてご紹介します。
2.ECのトレンド
日本のEC市場は、多様化するニーズに対応するため常に進化を続けています。特にAIを活用した施策が今後も増えていきます。
2-1. ライブコマースの活用
ライブコマースとは、ライブ配信を通じて商品を紹介しリアルタイムで販売を行うEC形式です。
近年、YouTubeやInstagramなどのプラットフォームで人気が高まっており、お客様との双方向コミュニケーションを図りながら、商品を魅力的に紹介できることから、多くのEC事業者が導入しています。
ライブコマース導入のメリット
・リアルタイムでの商品紹介が可能
・お客様との双方向コミュニケーションによるエンゲージメント向上
・リアル店舗にいるような接客が受けられることによる、購買意欲の促進
・従来のECサイトでは得られない臨場感が提供できる
2-2. パーソナライズされたショッピング体験
お客様一人ひとりのニーズや嗜好に合わせた商品や情報を提供するパーソナライズされたショッピング体験は、お客様満足度向上に大きく貢献します。特にAIを活用したレコメンドなどが活用される傾向にあります。
パーソナライズされたショッピング体験の実施例
・AIによる過去の購入履歴や閲覧履歴に基づいた商品レコメンド
・お客様の属性や興味関心に合わせたクーポン配信
・商品の機能やデザインなど、カスタマイズ可能な商品を提供し、お客様がEC上で選択できる
2-3. サステナビリティへの意識の高まり
環境問題に対する意識の高まりを受け、サステナビリティ（※）を重視した商品やサービスを提供するEC事業者が増加しています。
※サステナビリティ（Sustainability）・・・「環境・社会・経済」の観点から、今後長期間にわたって地球環境を壊すことなく、資源も使い過ぎず、良好な経済活動を維持し続けること
サステナビリティを重視したECサイトの例
・リサイクル素材を使用した商品の販売
・梱包の簡素化など環境負荷の低い配送方法の導入
・持続可能な生産体制の構築
2-4. 音声の活用
音声アシスタントやスマートスピーカーの普及に伴い、海外では利用が増えており、特に高齢者の利用が多い傾向にあります。
また、音声認識精度の向上により、電話受付に活かすことができます。
音声の活用例
・商品ページに音声検索に対応したキーワードを記載する
・AIによる電話注文受付の導入
・AIによる1次お問い合わせ受付の導入
2-5. メタバース空間でのショッピング体験
VR/AR技術を活用したメタバース空間でのショッピング体験は、新たなお客様体験を提供できます。
メタバース空間でのショッピング体験のメリット
・リアル店舗のような臨場感あふれるショッピング体験
・従来のECサイトでは実現できなかった試着や空間体験
・お客様の生の声が聞ける
3.ECでの有効な集客方法とは？
ECサイトへの集客は、事業成功の鍵です。
従来の広告手法に加え新たな集客方法を活用することで、より効果的にお客様を獲得していくことができます。
以下に、ECでの集客方法を５つご紹介します。
3-1. インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは、特定の分野に影響力を持つインフルエンサーに商品やサービスをPRしてもらうことで、お客様へのリーチ拡大を図る手法です。
インフルエンサーマーケティングのメリット
・ターゲット層へのピンポイントなアプローチが可能
・お客様の信頼性が高いインフルエンサーによる商品紹介
・広告効果が測定しやすい
3-2. SEO対策
検索エンジンで上位表示されるようにウェブサイトを最適化することで、自然検索からの流入を増やす手法です。以前からある手法ですが、まだまだ効果があります。
SEO対策のメリット
・長期的な安定した集客効果が得られる
・広告費を抑えながらお客様を獲得しやすい
・ターゲット層に合わせたキーワード戦略が立てやすい
3-3. SNS広告
Facebook、Instagram、XなどのSNSプラットフォーム上で、ターゲット層に合わせた広告配信を行う手法です。
SNS広告のメリット
・ターゲット層に合わせた広告配信が可能
・広告効果の測定が容易
・お客様とのエンゲージメントが向上しやすい
３-4. 動画マーケティング
商品やサービスを紹介する動画コンテンツを作成し、お客様へのリーチ拡大を図る手法です。
動画マーケティングのメリット
・画像や文字だけでは伝えられない商品やサービスを、分かりやすく伝えることができる
・お客様の興味関心を誘発しやすく、コメントやシェア、いいねなどのエンゲージメントが期待できる
3-5. Web広告
検索結果やHPの広告枠に商品広告を表示する手法です。
従来から実施されている方法ですが、SNS広告などが伸びている中でもまだまだ効果はあります。
Web広告のメリット
・ターゲティングの精度が高い
・効果測定が容易
・柔軟な運用が可能
4.お客様に喜ばれるECでの接客方法とは？
お客様満足度を高めるためには、質の高い接客が不可欠です。
ECサイトに商品を並べるだけでなく、リアル店舗での接客と同様、お客様に買い物を楽しんでいただけるような仕組みとお客様に寄り添った丁寧な対応が求められます。
お客様に喜ばれるECでの接客例を５つご紹介します。
4-1. 迅速な対応
お客様からの問い合わせや注文に対して、迅速かつ丁寧な対応を行うことで、お客様満足度向上に大きく寄与します。
迅速な対応を実現するための対策例
・問い合わせ対応時間の短縮
・受注から出荷までのリードタイムの短縮
・お客様へ商品をお届けするまでの進捗状況の見える化
4-2. 丁寧な商品説明
商品ページにはお客様が商品を理解し、購入意欲を高められるように詳細な商品説明を記載する必要があります。
丁寧な商品説明のポイント
・商品の特徴やメリットを分かりやすく説明する
・商品サイズが理解しやすいような比較画像や動画を掲載
・商品レビューの掲載
4-3. 充実したカスタマーサポート
お客様が安心して商品を購入できるよう、充実したカスタマーサポートを提供することが重要です。
安心して購入できることが、お客様にファンになっていただくことに繋がります。
充実したカスタマーサポートの提供例
・電話、メール、チャット、LINEなど、様々な問い合わせチャネルの設置
・よくある質問集（FAQ）を充実させる
・AIチャットなど、24時間問い合わせができるサービスの導入
4-4. お客様の声への対応
お客様からの意見や要望を積極的に収集し、商品やサービスの改善に活かすことで、お客様満足度を高めることができます。
お客様の声収集例
・お客様アンケートの実施
・レビューや評価の分析
・ソーシャルメディアだけでなく対面での意見収集
4-5. お客様とのエンゲージメント強化
お客様との継続的なコミュニケーションを通じて、お客様との関係性を強化し、リピート購入につなげることが重要です。
そのためにはお客様に商品・ブランドに対するファンになっていただく必要があります。
お客様とのエンゲージメント強化の施策例
・会員登録、購入回数に応じた特典の付与
・期間限定のキャンペーン実施
・ECから実店舗へ誘導するなど、実店舗とECを組み合わせたキャンペーンの実施
5.まとめ
今回はECトレンドやお客様満足度向上につながる集客・接客方法についてご紹介しました。
EC市場は今後も進化を続け、お客様のニーズはますます多様化していくことが予想されます。
EC事業者は、従来のやり方だけでなく最新のトレンドを常に把握し、お客様満足度を高めるための戦略を継続的に見直すことが重要です。
お客様に寄り添い、質の高い商品やサービスを提供することで、お客様との長期的な関係構築を目指していきましょう。
記事 ： T.T
