2023年8月25日

プロダクトセントリックマーケティングとカスタマーセントリックマーケティング

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はじめに

現在ではCRM(Customer Relationship Management)という言葉が非常に重要なワードになっています。
CRMに関するブログは弊社でも度々掲載されていますが、要は「顧客を中心に物事を考えるようにしましょう」ということだと思っています。
いわゆる【カスタマーセントリックマーケティング】ですね。
2019年にガートナーが顧客中心主義で成功している企業に共通する10の習慣を発表といった記事を掲載しています。
内容についてはここでは割愛しますが、「顧客に対して真摯であれ」ということに尽きると思います。

プロダクトセントリックマーケティング

プロダクトセントリックマーケティングとは商品を中心に売り方(売れる仕組み)を考え、消費者に「これが欲しい」、「これが必要だ」と思わせるマーケティングです。
身近な例ですとAppleなどはこのマーケティングでとても成功した企業の一例と言えます。
(もちろんブランディングも行った結果ですが…)
また、前提として”良い商品”でなければなりません。
このプロダクトセントリックマーケティングの場合、企業は「”誰に”どうやって売るか」よりも「”何を”どうやって売るか」が優先されるので、消費者に対して機能的なベネフィットよりも情緒的なベネフィットを訴求することが一般的です。
いわゆる「大量製造・大量消費」にフィットしたマーケティングだったと思います。

カスタマーセントリックマーケティング

「はじめに」でも記載した通り、カスタマーセントリックマーケティングは「顧客中心主義」となるので、「”誰に”どうやって売るか」をより強く意識する必要がありますが、この”誰に”の解像度を上げることにどの企業も苦心しています。
現在のようなデジタルシフトされた時代では、消費者主導で購入されることが非常に多く、企業側との双方向のコミュニケーションが取りづらくなっています。
電話であれば消費者と会話をしながら本当に必要なモノやコトを掘り下げて最適な商品を提示することができますが、デジタル(特にEC)の場合、消費者が必要・ほしいと思った商品にしか興味を示しません。
このような時代に、カスタマーセントリックマーケティングで消費者に選ばれるためには消費者の潜在的なニーズを顕在化させる必要があります。
そのためにも自社のカスタマーがどういったニーズや課題があって、自社に対して何を期待しているのか、ニーズや課題が解決されることでどのようになりたいのかを自社内のメンバーでしっかり共有することが重要です。
自社の誰に聞いても「我々の顧客は◯◯◯◯な方です。」と異口同音で言えるようにしなくてはなりません。

まとめ

テクノロジーの発展でデジタルでも”個”を特定することが以前よりも容易に行えるようになったとは言え、顧客の深層心理を知るにはやはり昔ながらのデプスインタビューやグループインタビューも効果的です。
デジタルは定量的に計測することは得意ですが、定性的なものは人が考える方がより納得感が増すはずです。
また、小野小町の和歌で「色見えで移ろふものは世の中の人の心の花にぞ有りける」といったものがありますが、現代語訳は「草木の花なら色あせてゆくようすが見えるのだが、色に見えないで移り変わるものは、人の心という花であったのだ」となります。
この和歌の通り、人の心の移り変わりは目に見えないですし、数値化することが難しいので、ある程度は定性的に考える必要があると思います。

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