2021年3月24日

リテンションマーケティングに必要な顧客中心主義の考え

目次

Contents

顧客中心主義で成功している企業に共通する10の習慣

2年以上前ですが、ガートナーが以下のよう発表をしていました。

ガートナー、顧客中心主義で成功している企業に共通する10の習慣

1. 継続的に顧客の声 (VoC) に耳を傾ける
顧客中心型の企業は、顧客からさまざまな形で提供される個人情報を生かし、効果的なCXを推進しています。

2.顧客からのフィードバックに確実に対応する
リスニングやVoC手法によって顧客から得たフィードバックを顧客とのコミュニケーションにつなげられない企業が多い中、顧客中心型の企業は、フィードバックに確実に対応しています。

3.顧客のニーズを見越し、先回りして行動する
顧客中心型の企業では、より正確で適切な情報を顧客から収集できるようになっているため、CX担当者は顧客データを使用して状況に応じた効果的なCXを、先手を打って提供できます。

4.顧客との共感を自社のプロセスやポリシーに組み込む
顧客中心型の企業は、顧客との共感を最初からプロセスやポリシーに組み込んでいます。

5.顧客のプライバシーを尊重する
顧客中心型の企業は、顧客データをニーズの予測のために活用すると同時に、顧客のプライバシーを尊重しています。

6.顧客の日常生活を通じて価値を提供する
顧客中心型の企業は、顧客の日常に寄り添い、顧客にとっての価値を提供します。

7.エンゲージメントを維持するよう従業員のモチベーションを高める
従業員エンゲージメントが高まれば、企業全体の生産性や従業員定着率の向上、および欠勤の減少などにつながります。顧客中心型の企業は、優れた従業員エンゲージメントを実現し、それをさらに優れた顧客満足へとつなげています。

8.ビジョンを構築し、実行する
顧客中心型の企業は、説得力のあるビジョンを確立し、改善のための体系的なアプローチを展開することで、CXを向上させています。

9.CXの向上に対する責任者を明確にする
CXの計画に責任者がいなければ、どれほど素晴らしい計画であっても実行時に役に立ちません。顧客中心型の企業では、CXを担う責任者を置いています。

10.顧客のニーズや状況に適応する
テクノロジーは、これまでにない速度でビジネスを破壊しています。デジタル・ビジネスは、リアルタイムで顧客と関わり、彼らの要求や状況に適応することを意味し、成功している企業はそれを実践しています。

今となっては特にどれも目新しいことではなく、いずれも実践しているという企業がほとんどかと思います。しかし、実践はしていても効果がでていない企業が多いのもまた事実かと思います。

顧客中心主義の効果がでない

なぜ実践していても効果がでないのか?
それはおそらく、顧客中心と言いながらも自社の製品や商品ありきのサービス提供になっているからではないでしょうか。

事業者は自社の製品や商品が非常に良いものだと考えています。もちろんそれは非常に大切なマインドであり、そもそも自分が良いと思っていないものは人にすすめることはできません。
ただ、自分に良いと思っているものがすべての人にとって良いものかというとそうとは限らないはずです。どんなに美味しいステーキでも食後すぐのお腹がいっぱいな人には受け入れられませんよね。
すべての人に受け入れられるということはそうそうないので、自分たちを必要としている顧客はどういった内面なのかを把握することが顧客中心主義の第一歩になります。その内面を把握し、理解した上でないと「10の習慣」を実践しても効果がでないと思います。

人が何かを欲するというのは、単純な欲求か、それとも課題・問題解決のためかに大別されます。(嗜好品と日用品では必要の度合いや優先順位が当然ちがいますよね)
まずは自社の製品・商品は欲求を満たすものなのか、課題・問題を解決するものなのかを理解してその上でどういった顧客に届けるべきかを整理することが重要です。

このようなことを自社のメンバーだけで行う場合、往々としてうまく行かないことがあります。
それは、先にも記述しましたが、自社の製品・商品に対する思い入れが強いためです。
どうしても近視眼的になってしまい、全体を見忘れがちになってしまいます。そういったことがないように自社のメンバー以外に意見を求めることも必要です。

弊社はこのような顧客中心主義のためのサービス設計などもご支援していますので、何かあればお気軽にお声がけください。

記事 : T.P

通販/CRM支援に関する詳細はこちらから