2022年10月13日

未曾有の半導体不足問題にどう対峙したか -ものづくりプロジェクトのアプローチを考えてみた-

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皆さんもご存じの通り、2020年の秋頃から2022年の今に至るまで、長期にわたり世界的な半導体不足が発生しています。

そして、改善の予兆は感じるものの、安定供給までには、まだまだ時間がかかると感じております。

以前のブログで、私達が考える半導体不足の原因に触れました。
また前回は、問題への取り組み方をお伝えしました。

この2点を踏まえ、解決へどう取り組んでいったかを、ご紹介させていただきます。

未曾有の危機にどう対峙したか…その答えは?

何度かお伝えした通り、私のチームは様々なバックボーンを持ったチームです。
そして、チームも、企業として、モノづくりは初の挑戦です。

そのチームが、内外の力を借りながら、常識に捕らわれず、忖度無しに、音に拘ったヘッドセットを作るのが、プロジェクトの目的です。

そして、未曾有の危機にどう対峙したか…早速答えです。
それは…必ず最後はポジティブに考え行動する。

皆さんきっと、意気込みだけ…って思われたでしょう?
でも、ポジティブに考え行動することを、メンバーや上長に理解してもらうのは、容易ではありません。

とりわけ、最も情報を持っている自分が納得できるか、これが最も難しいです。

ただ、ポジティブに考え行動する事が実践できれば、困難が成長因子となり、チームのレベルを大きく上げられます。
結果として、どんな問題であっても、解決方法を見つける事ができるチームとなります。

半導体不足問題を自分事化する準備

私は、半導体問題を自分事化するのが、とても大変だったのです。
以前も触れましたが、私のバックボーンは、セールスとマーケティングです。
メインタスクは生産後のプロジェクト運営でした。

2020年夏に入社し、セールス・プランニング(販売計画)をメインに取り組んでいました。

数ヶ月後には、半導体問題が表面化し、大幅な製造遅延が予想される状態となり、2020年の年末には、新たなプロダクト・プランニング(製品計画)に挑むことになるわけです。

ここから、前回触れた、下記を実行することになります。

・得意分野化 =深い知識+経験
・情報収集 =行動力+リアリティ
・主観(自信) =客観的な視点~主観的な視点

そして、自分の主観でビジネスを描く事が、自分自身を納得させる近道です。

ビジネスモデルとビジネスプランを考えなおす

プロジェクトが年単位で遅延することが分かったタイミングで、今までの計画は全てリセットです。

また、もともとOEM要素が強いプロジェクトでした。
しかし、早期製造を目指した私達は、より製造業へ踏み込む事を決意します。

その結果、まず取り組んだことは、ビジネス自体の再構築です。
私達は、2つの方向性でビジネスを再構築していきました。

ビジネスモデル:ビジネスの根幹になる、提供価値の創造と、顧客への価値提供
ビジネスプラン:プロジェクトを実行するためのマニュアル

私の理解だと、ビジネスモデルは地図で、ビジネスプランがナビゲーションシステムです。
地図を使って、正確に、効率よく、目的地に到着するかを組み立てます。
もちろん、リスクはおさえつつも、最後はポジティブに!

そして、再構築するうえで最も力を入れて取り組んだのは、製品価値にこだわれるかです。
そこで、下記に重きをおき、再構築をしました。

1.自社資源や資産の活用
2.自社価値の活用
3.パートナー企業との、連携強化

次回は、公開できる内容は少ないですが…
ビジネスプランを練る上で、どういった要素を組み込んでいたかを書かせてもらいます。

最後に、ビジネスモデル・ビジネスプランを考える上で、オススメの本が2冊あります。

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

翔泳社
アレックス・オスターワルダー(著) , イヴ・ピニュール(著) , 小山 龍介(翻訳)
https://www.seshop.com/product/detail/14064

ビジネスモデルキャンバスで有名になった書籍です。
2012年発行の少し前の本ですが、ビジネスモデルキャンバスの考え方が、ビジュアルで分かりやすく説明されており、インプットしやすい内容です。
既存ビジネスを整理するのにもオススメです。

ゼロからつくるビジネスモデル

東洋経済
井上 達彦(著)
https://str.toyokeizai.net/books/9784492534175/

ビジネスモデルの作り方が、体系的に書かれた書籍です。
実在企業の事例が多く記載されており、かつ実践的な内容となっており、良書です。
読みやすい文体なのも、オススメのポイントです。
こちらでも、ビジネスモデルキャンバスが触れられています。

皆さんの参考になれば幸いです。

記事 : R.S

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