2022年8月17日

未曾有の半導体不足の問題解決方法…の前に ーものづくりプロジェクトのアプローチを考えてみたー

目次

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前回は、私たちの半導体不足に対する理解を書かせていただきました。
今回は、どう解決していったか・・・を書かせてもらう予定でしたが、その前にどう問題を捉えていったかを書かせていただきます。

根幹に行き着くまでのプロセスを知ってもらうことで、より私たちの事を知って貰えると思います。
また、仕事だけでなく、プライベートでも活かして貰えると嬉しいです。

答えをつくる

mimiyoriのプロジェクトは、モノづくりそのものです。
でも、チームメンバーはモノづくり未経験が集まった異業種集団・・・問題に対して明確で精度の高い回答が出てくるわけもありません。
しかし、未経験メンバーだからこそ、慣例や商慣に縛られない自由なアイデアが出てくるのも確かです。

なので、『答えをつくる』事を意識して、プロジェクトを進めてきました。

私たちの『答えをつくる』のアプローチは、
得意分野+情報収集+主観=答えをつくる
です。

とはいえ、伝わらないと思いますので、分解しながらお伝えできればと思います。
今回は、得意分野+リアルです。

必要なのは、深い知識

皆さんも当たりまえに、何かを調べる時に検索エンジンを使っていますよね。
論破王で有名なひろゆき氏も、情報収集の方法で『Googleっていう検索エンジンがありまして・・・』のような発言をされていました。
検索エンジンを上手く使えば、プロと引けを取らない情報を手軽に取得できます。

検索で得られる正しい情報としては、主に専門家・公共機関・調査機関・企業などが出している、客観的なデータが信頼できると思います。

正しい精度の高いデータは、何かを理解するときには、心強い要素なのです。

2010年代初頭に日本でも、データサイエンティストが注目され、2022年現在では、職業としても既に定着しているといえるでしょう。
データサイエンティスト協会のサイトなどを見ると、すこし雰囲気がわかると思います。
https://www.datascientist.or.jp

さて、情報収集する時、私は主に公的データを活用していました。
例で上げると、独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)のデータがオススメです。
モノづくりにおいて、海外動向を知っておくことは、判断にもコミュニケーションにもプラスになります。
https://www.jetro.go.jp/jetro/

手軽で瞬間的に専門的なデータが入手できるという事は、一見すると効率良く見えます。
ただ、どうしても足りないものがあります。
それは、経験と自信です。

経験とは、その対象を理解し、言語化して周りに共有できるレベルのこと。
自信とは、知識と経験をもって判断できるレベルのこと。
この2つを持って、深い知識だと私なりに定義しています。
そして、深い知識にはリアルな体験が必須だと痛感しています。

深い知識+体験=得意分野ですよね。

得意分野を補完する、インプット

リアリティのある情報や体験ほど、得がたいものはありません。
そんな情報も、擬似的にですが簡単に得ることができます。
SNS、YouTube、TikTok、範囲を広げればGoogleマップだって学びにつながります。

特にYouTubeや、TikTokは、職業や製品のまとめもあり、驚くほど丁寧なレクチャーをしてくれる動画もあります。

一例ですが・・・
YouTubeの『ものづくり太郎チャンネル』は、肩肘張らず作業しながら聞けるので、結構オススメです。
解説も噛み砕いて説明しているので、知識がない方でも十分楽しめて、勉強になります。
https://www.youtube.com/channel/UCY9KXoezyo6cp-YwguOOCcg/featured

こちらもYouTubeですが『AMANO SCOPE 天野眞也』は、元キーエンスの営業の方です。
営業面からのモノづくりアプローチも面白いですが、企業との対談は開発現場の声を聞くことができます。
https://www.youtube.com/c/AMANOSCOPE

他にも多くの動画があり、集中して見れば、話しについていけるだけの知識は身につけられます。
実際に数多くの動画を見た結果、何か判断するうえで経験則を踏まえた選択ができました。

ただこの知識は、文字通り付け焼き刃です・・・分かっている風でしかありません。
動画と前項で記載した正確なデータをもってしても、判断を誤ります。
私も落とし穴にハマり、半導体不足の影響をはじめとした、リスクヘッジすべきポイントを大きく読み違いました。

では、どうしたか・・・。
私は、モノづくりの現場を見に行き、携わっている方から直接お話しを聞いてまわりました。
実際に7つの工場に見学に行き、二十名を超える方々から話しをお聞かせいただきました。

メディアや専門家を通して得る情報と、リアルに得られる情報では、質が違います。
どちらが必要・不必要ではなく、どちらも必要ということです。

結果として、まだまだ駆け出しですが、考慮すべきポイントと解決方法を学べました。

アプローチ方法も含め、別の機会に詳しく書かせていただきますが、
本当に、モノづくりは奥が深いです。

重要なのは、経験と行動力、そして主観

では、異なるバックボーンをもった短期参加型のチームを最大限活かす方法は何か。
それは、シンプルに経験を活かすことと、行動力です。

個々の得意分野であれば、問題を理解し、正確に共有、自信を持って判断ができる。
判断に迷ったら、情報を集め、現場を見に行く。
これを徹底すると、短期間に独走できるプロジェクトの推進が可能です。

ただ、これだけだと、プロジェクトが動いているにすぎません。
どこかの誰かの情報を元に、過去の知識と経験で判断しただけで、最初に書いた『答えをつくる』にはほど遠い状態です。

ここで重要なのは、主観的な視点を持った情報を加える事です。
この主観的な情報を持つことで、初めてプロジェクトが活きてきたと感じています。

なぜ、主観的な視点を持った情報が必要なのか。
こちらは、次回書かせていただきます。

記事 : R.S

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