2020年11月9日

リテンションマーケティングにおけるお客様満足とは?

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「お客様のリピート購買を生み出す原動力は、お客様の満足度です。お客様の『行動理由』を把握し、お客様の気持ちを察した企業側のアクションにより、お客様のファン化を進める事に繋がる…」と以前のブログで書きました。今回はそのお客様満足についてもう少し詳しく分解したいと思います。

お客様満足とは、何に対する満足なのか?

一般的に企業の満足度調査や、サービスの満足度調査などアンケートで回答する事をよく見かけますが、満足度はどんな内容で測られるのでしょうか?最近、私自身が遭遇したのは、ポケットwifiの満足度調査です。自分で回答してみた結果、不満がある項目/ない項目、各々存在したのですが、この項目は具体的に何に基づいて作られた内容なのでしょうか?

回答した項目を正確には覚えていないのですが、ポケットwifi のアンケートの主な内容は、以下のようなものでした。
・基本的な繋がり具合
・場所別(屋外、地域、ビル奥、地下)での繋がり具合
・通信の速度
・wifi本体の重さ
・バッテリーの持ち時間 

あるいは、別の視点での
・プラン選択時の説明について
・契約時の申し込みのしやすさ
・問い合わせ時の対応について
・申し込みキャンセル、解約について  など
事務手続きについても項目が存在していました。

こうしてみると利用者として使う側の満足度の確認項目は、実際に提供する製品の機能以外に、利用されるプロセスが含まれていて、それらは分類する事ができると気づきます。

お客様の利用プロセスに分解して考える

例えば今回のポケットwifiの利用について利用者のプロセスを分解すると

・プランを探し、他プランや他社プランと比較する
・プランを決定し、申し込む
・実際のポケットwifiが届き、説明書を読む
・利用する(屋内利用、屋外利用、移動中利用)
・利用後に質問など、問い合わせをする
・オプションの利用(追加申し込みなど)を申し込む
・利用プランを停止する
・利用プランを解約する

簡単に分解するとこのような流れになると思います。
これらのプロセスのうち「お客様がプランを探し申し込むまで」に着目すると、以下のような評価項目が浮かび上がります。

・お客様がプランを探すとき、探しやすいか。
・WEBサイト表示の構成やUIがわかりやすいか。
・製品の内容がわかりやすく、次のアクションへのナビゲーションが明確か。
・WEBサイトやチラシなど、記載ある内容がわかりやすく明瞭に書かれているか。
・申し込み方法などが疑問や質問なくスムーズに行えるかどうか。
・発送までの時間や、実際に届けられる同梱物、製品の説明はわかり易くなっているか。

これらの項目は、企業が制作したアウトプットとして、お客様との接点となる場面の一部で、これらの事をお客様は必ず体験していて評価しているはずです。このことから、お客様の満足は、実際に利用する製品そのものの機能だけでなく、その周辺プロセスにある「サービス」も評価項目になっているのです。

今回はポケットwifi はWEBサイトから申し込み事が多いと解釈してこの様なプロセス事例を記載しましたが、その他の製品や、全く別の業界の場合、例えば、リアル店舗で事業展開している企業では、主に接客業務そのものがプロセスとして存在するはずです。

飲食店であれば、
・お客様の迎え入れ
・座席へのご案内
・メニューのお渡しと付随する説明
・オーダーの受付け
・調理
・料理を配膳する
・精算する…  など。

あるいは、通販業であれば、
・メディア広告発信
・申込みの受付(電話・FAX・ネット)
・注文内容の確認
・配送
・商品のお問い合わせ受付…  など。

それぞれのプロセスがお客様の接点として存在し、お客様満足が影響をうける「サービス」として重要な役割になっているはずです。

企業としては、このようなお客様が製品を利用する周辺の「サービス」を付加価値とし、重要なファクターとしてとらえ、その品質向上を繰り返す事がお客様満足につながっていると考えられます。さらには、それらのお客様との接点品質を高めていく企業姿勢や、企業文化がファン化への一歩につなげる事ができるのだと思います。


お客様の接点となる「サービス」の重要性

前述のとおり、お客様が製品や商品を選定し利用に至るまでにも、お客様との接点となる「サービス」が非常に重要である事がわかります。さらに製品がお客様に手元に届いたその瞬間は、目に入るのは先ず梱包物、そして開梱したあとは、製品の同梱物として説明書やご挨拶の手紙など接点はたくさん存在します。

そして、同時に理解しておくべき事は、その接点での評価の基準はそのプロセス毎に異なっているという事です。
 ・受付や電話などコミュニケーションが発生する業務は、「好印象」「安心感」
 ・オーダー受付や配送などの業務は「迅速性」「正確性」
 ・相談をうけるなどの業務は「共感性」

このように、業務のプロセスによって基準となる尺度があります。それにお応えする為に日々活動した結果、お客様の期待を超えるサービス提供が実現出来た時にはじめて、実体験としてお客様満足を生み出しているのです。

 

記事 : Yoshifumi Tsujimoto

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