2024年5月31日 K.K

『Flutter』を用いたネイティブアプリ開発について

目次

Contents

はじめに

今回は、Flutterを用いたネイティブアプリ開発についてお話しさせていただきます。
様々なフレームワークが存在する中で、どのような特徴・利点があるのでしょうか。
私の経験や感想も踏まえてご紹介させていただきます。
 

Flutterとは

従来、スマホアプリの開発を行う場合は、iOSやAndroidなどの各プラットフォームに合わせてそれぞれ開発を行う必要がありました。
その中で、2018年12月にGoogleからリリースされたモバイルフレームワークが「Flutter」です。
「モバイルアプリフレームワーク」とは、「モバイル」つまり、AndroidとiOSを同じソースを共有して同時に作成することができるものを指しますが、もちろん、厳密には100%同じソースとは言い切れない場合もあります。
そこで、もう少し広い意味で、同じ言語でiOS/Androidのアプリ開発ができる場合であれば「モバイルフレームワーク」と呼ぶ場合もあります。
 

Flutterを利用するメリット

ここからは、Flutterを使用した場合のメリットについて、その特徴を踏まえてご紹介させていただきます。

●iOSやAndroidのアプリを効率的に開発可能
Flutterが備える最大の特徴は、「iOSとAndroidのアプリを一度に開発できる」という点が挙げられます。
通常、スマートフォンのアプリを開発する際は、OSによって開発する言語を変えるのが一般的ですが、Flutterには入力したコードをiOSとAndroidの両方に対応させるよう変換する機能が備わっています。
つまり、一度のアプリ開発で両方のOSに対応できるため、開発コストの削減が期待できます。
 

●JavaScriptと似た構文でコーディング可能
Flutterでアプリケーションの開発を行う際は、Dart(ダート)というプログラミング言語を使うのが特徴です。
Flutterと同じく、DartはGoogleによって開発されたプログラミング言語ですが、世界的に人気の高い言語でお馴染みの「JavaScript」を踏襲して作られています。
そのため、比較的学習コストが低く、習得しやすい言語と言えるでしょう。
 

●ホットリロード(HotReload)機能
Flutterには「ホットリロード」と呼ばれる機能が搭載されており、プログラムの変更を即座にUIへ反映することが可能です。
通常、アプリケーション開発でプログラムを変更すると、変更内容を実機で確認するのにビルドなどで時間を要しますが、Flutterのホットリロード機能を使えば、入力したコードが即座に反映されるため、変更内容を確認しつつ、スムーズにアプリケーション開発を進められます。
 

Flutterの導入事例

ここからは、Flutterで作られたアプリの事例をご紹介させていただきます。
Flutterについては、導入後の効果はあまり公表されていないため、一覧形式で代表的なものをご紹介します。

●Google Ads – 広告管理アプリ
●Google Assistant – アシスタントアプリ
●Xianyu by Alibaba – フリマアプリ
●My BMW App – BMW公式アプリ
●ahamo – NTTドコモ公式アプリ
●Green – 転職アプリ
●じゃらん – 宿・ホテル検索/予約アプリ
●テニスベア – 空きコート検索アプリ
●youbride – 婚活アプリ
●tents – キャンプ・地図記録アプリ

代表的な事例を見ると、様々なアプリがFlutterで作られていることが分かります。
 

まとめ

今回はFlutterがどんなものか、また、使用した場合にどのようなメリットがあるのか、というところを中心にご紹介させていただきました。

iOS / Android のアプリを一度に開発できるという特徴や、ホットリロードでスムーズに開発が可能というメリットもあり、現在はFlutterを使用したアプリも急増しています。

また、余談ですが、アプリがFlutter製かどうかを見分ける方法があるのをご存じでしょうか?
その方法は、「3本指」でスワイプすると、Flutter製の場合3倍の速度でスワイプできるというものです。
興味のある方は、ぜひ、普段使用されているアプリで試されてみてはいかがでしょうか。
もしかすると、普段よく使用されているアプリもFlutter製かもしれませんね。

記事 : K.K

K.K
K.K

POSレジのポイント計算システムや基幹システムの再構築に携わっていました。
現在は生産管理系の基幹システム再構築に携わっています。
趣味は野球やゲームで、子供と一緒に楽しむのが好き。
ガジェット好きで、使っていないものが多く、妻に怒られることもしばしば。

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現在は生産管理系の基幹システム再構築に携わっています。
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ガジェット好きで、使っていないものが多く、妻に怒られることもしばしば。