2023年12月22日

DX(デジタルトランスフォーメーション)に不可欠なデジタル基盤の構築について

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「デジタル基盤」とはどういうものか

「デジタル基盤」とはどういうものか
「デジタル基盤」は、情報技術(IT)やデジタルテクノロジーに依存するさまざまなサービスやプロセスをサポートするための基本的な枠組みや設備のことを指します。
デジタル基盤は、データの収集、処理、保存、転送、共有など、デジタル情報の取り扱いに関連するあらゆる側面を含みます。

なぜDXにデジタル基盤が不可欠なのか?

デジタル基盤はサービスが乗る「基礎」とイメージしていただければその重要性が分かりやすいと思います。全てのサービスやツールはこの基礎の上で動きます。基礎が脆弱であればサービスは動かず、大き過ぎれば無駄なコストを抱えることになります。
つまり、サービスの設計においてデジタル基盤は同時に設計する必要がある不可欠なものと言えます。今回はこのデジタル基盤について「デジタル基盤とは何を指すのか」「その構築とはどんな事をするのか」についてそれぞれ書いていきたいと思います。

最初に、デジタル基盤とは何か?の主要な要素や機能を見ていきましょう。

1. ハードウェア
デジタル基盤には、コンピューターサーバー、データストレージシステム、ネットワークインフラなど、物理的なハードウェアを含みます。
これらの要素はデジタルデータの処理と保存を可能にします。

2. ソフトウェア
デジタル基盤は、オペレーティングシステム、データベースシステム、アプリケーションソフトウェアなどのソフトウェアを含みます。
これらのソフトウェアは、デジタルデータの管理と操作を支援します。

3. ネットワーク
デジタル基盤は、データの通信と共有を可能にするためのネットワークインフラを含みます。
これには、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、クラウドインフラなども含みます。

4. セキュリティ
デジタル基盤はセキュリティ機能も必要としており、データの保護、アクセス制御、脅威対策などをサポートします。
セキュリティは非常に重要であり、機密情報やプライバシーの保護のための必須事項になります。

5. データ管理
デジタル基盤はデータの収集、保存、分析、可視化などのデータ管理機能も有しています。
データは企業や組織にとって貴重な資産であり、効果的なデータ管理および利活用は現代社会において重要なタスクです。

6. クラウドコンピューティング
近年、デジタル基盤はクラウド環境を活用することもあります。
クラウド環境は拡張性、柔軟性、コスト効率などの点で従来のオンプレミス環境よりもより多くのメリットを享受することができます。

7. IoT(モノのインターネット)
デジタル基盤は、インターネットに接続されたセンサーやデバイスを活用して、物理的な世界とデジタル世界を統合する役割も果たします。
これにより、スマートシティ、スマートホーム、産業用途などで革新的なソリューションが実現されます。

デジタル基盤は、現代のビジネスや社会において不可欠な要素となっており、情報の迅速なアクセス、データ駆動の意思決定、効率的なプロセス、新たなサービスの提供など、多くの側面で役立っています。
また、デジタルテクノロジーの進化と同様にデジタル基盤も進化し続けています。

「デジタル基盤の構築」とはどういったことを行うのか

次に、「デジタル基盤の構築」についてです。

デジタル基盤の構築は、デジタルテクノロジーを活用して、ビジネスや組織の運用をサポートし、DXを実現するために必要な基本的な設備や要素を整備するプロセス(工程)を指します。
デジタル基盤の構築は、組織がデジタル時代に適応し、競争力を維持または向上させるために重要なステップです。

デジタル基盤の構築のためには以下の要素を含む必要があります。

1. ハードウェアの導入
適切なコンピューターサーバー、データストレージ装置、ネットワークインフラなどのハードウェアを調達し、設置します。
これにより、デジタルデータの処理と保存が可能になります。

2. ソフトウェアの選定
OS、データベースシステム、アプリケーションソフトウェアなど、組織のニーズに合ったソフトウェアを選定し、導入します。
ソフトウェアはデジタルプロセスの効率化やデータの管理に不可欠です。

3. ネットワークの構築
ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット接続など、適切なネットワークインフラを構築し、データの通信と共有を可能にします。

4. セキュリティ対策
デジタル基盤のセキュリティを確保するために、ファイアウォール、セキュリティソフトウェア、アクセス制御などのセキュリティ対策を実施します。
デジタルデータの保護は非常に重要、且つ、必須のタスクです。

5. データ管理戦略
データの収集、保存、分析、可視化、バックアップなどのデータ管理戦略(データの利活用の方法)を策定し、実施します。
データは戦略的な情報源であるため、適切な取り扱いが必要です。

6. クラウドサービスの導入
クラウド環境を活用することで柔軟性や拡張性を向上させることが可能です。
クラウドサービスの導入もデジタル基盤構築の一環として捉えることが重要です。

7. IoTデバイスの統合
インターネットに接続されたセンサーやデバイスをシステムに組み込むことで、リアルタイムデータの収集や自動化を実現します。

デジタル基盤の構築は、組織がデジタル化された環境で効率的に運用し、競争力を維持・強化し、新たなサービスやよりよい顧客体験を提供するための重要な投資です。
また、デジタル基盤は変化に対応する柔軟性を持たせ、将来の成長に備える役割も果たします。

まとめ

ここまで「デジタル基盤」と「デジタル基盤の構築」について、それぞれ具体的な内容を書きましたが、それぞれを要件ごとにまとめます。

【デジタル基盤】
1. 定義
デジタル基盤は、情報技術(IT)やデジタルテクノロジーを用いてデジタルデータの収集、処理、保存、転送、共有などをサポートする基本的な枠組みや設備を指します。

2. 要素
デジタル基盤には、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、セキュリティ、データ管理、クラウドサービス、IoTなどが含まれます。

3. 役割
デジタル基盤は、デジタル時代におけるビジネスや組織の運用をサポートし、DXを可能にし、情報への迅速なアクセス、データドリブンな意思決定、効率的なプロセス、新たなサービスやよりよい顧客体験の提供などに貢献します。

【デジタル基盤の構築】
1. 定義
デジタル基盤の構築は、デジタルテクノロジーを用いて、組織やビジネスのDXをサポートするための基本的な要素や設備を整備するプロセスです。

2. 手順
デジタル基盤の構築には、適切なハードウェアの導入、ソフトウェアの選定、ネットワークの構築、セキュリティ対策、データ管理戦略の策定、クラウドサービスの導入、IoTデバイスの統合などが含まれます。

3. 目的
デジタル基盤の構築の主な目的は、組織がデジタル化された環境で効率的に運用し、競争力を維持または向上させ、新たなデジタルサービスやより良い顧客体験を提供できるようにすることです。
また、将来の成長に備えるための柔軟性も確保します。

総括すると、デジタル基盤は現在のデジタル時代における基本的なインフラであり、デジタル基盤の構築はこれらの要素を組織やビジネスに適切に導入し、最適なデジタル環境を整備するプロセスです。
これにより、デジタル時代において情報やデータの有効な利活用やデジタルビジネスの成功に向けた基盤が築かれます。

このプロセスにおいては、業種・業態における固有の要件や、様々なツールやカスタマイズなど業務、システムそれぞれに高い専門性が求められます。
当社では、ビジネス課題とシステム構築を直結させ、デジタル基盤を含めたシステム全体の計画支援から導入・運用までを通して行う「BizDevOpsサービス」として、組織横断型のタスクフォースとしてお力添えしております。
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記事 : T.P

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