2024年7月26日

【やってみた共有】ChatGPTと既存ツール連携 させたい・検討編

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初心者だけどChatGPTと既存ツール連携させたい

こんにちは、熊本事業所 Y・Mです。

登場から1年半が経過したChatGPTですが、筆者はChatGPTならびに生成AIに関しては時々使う程度でいまだに初心者です。
初心者なりにChatGPTについてもう少し凝った活用をしたいと思い、社内で利用している既存ツールと連携させて何かアウトプットする処理を開発してみようと考えました。
その取り組みについて、いくつかの記事を通してお伝えしていきます。
他の方の事業部ブログとは少々趣が異なる記事となりますが、どなたかの参考になれば幸いです。

※なお、本記事で扱う事柄は筆者が個人的な興味・関心で取り組んだ内容の共有となります。弊社がビジネスとして行っているものではございません。諸々至らない点はご容赦ください。

今回の記事では、まずどんな処理を開発するか検討した流れを扱います。
次の記事において、実際に手を動かした開発手順を扱いたいと思います。

検討の前提事項

今回は、以下のような前提の中で取り組みました。

・ChatGPTと連携させる対象は、社内の既存利用ツールを候補とする。
・なるべくローコードでの実現を目指す。
・ChatGPTにテキストデータを与えても情報セキュリティ上の問題が生じないような社内のみの業務やコミュニケーションを対象とする。

検討の流れ

簡略的ですが、筆者が取り組んだ際の検討の流れを説明致します。

1.ChatGPTの用途を具体的につかむ
ChatGPTには色々なことができるとはいっても、用途のイメージが漠然としていると連携する場面も想像しづらくなります。
「なんでもできる」ではなく「〇〇の場面において〇〇ができる」というように、自分なりに具体的な用途をイメージできるポイントやメリットを強く感じるポイントを見出しましょう。

筆者がChatGPTを実際に使用してみて具体的な利用シーンをイメージできると強く感じた用途を何点か参考に掲載致します。

・アイデアやヒントの生成:何か作業の”とっかかり”が欲しい時に、いわゆるたたき台や要点リストを作成してもらう。アドバイスをお願いすることも可能。
・要約:業務メールやチャットメッセージの文章から要点を抽出したり、TO-DOリストを作成したりしてもらう。
・翻訳:再春館システムでは再春館システムベトナムとのやりとりが日常的に発生する案件もあるので、メッセージを翻訳してもらう。

また、直接標榜されていることではありませんが、ChatGPTの高度な自然言語処理を活用することで結果としてノーコード・ローコード開発が可能になることも大きなメリットだと感じました。

2.連携候補のツールをリストアップする
まずは広い範囲での利活用を検討するため、利用頻度の高い・利用シーンを限定しないものを優先してリストアップすると良いでしょう。
たとえば弊社においては以下のツールが該当します。グループウェアやコミュニケーションツールが候補に挙がりやすいのではないでしょうか。人間同士のメッセージが介在するところであれば自然言語処理の活躍が期待できそうです。

「Slack」
「Gmail」(ならびにGoogleアカウントが提供する機能)
「Backlog」

候補ツールの利用シーンにおいて改善したい項目があればリストアップするとなお良いかと思います。
一方で、利用頻度の高いツールは様々な業務情報を含む可能性があります。ChatGPTに与えたくない情報を含まないかは 十分な検討が必要です。

3.ChatGPTに何をさせるかのアイデアを出す
「1.」で出したChatGPTの具体的な用途と「2.」で出した連携候補のツールの利用シーンの組み合わせから、開発のアイデアを出していきます。

今回筆者が出したアイデアを何点か参考に掲載致します。

①Gmailで期限付きTO-DOを含むメッセージを抽出しSlackに要約と自然なリマインドを投稿する処理
②Slackのチャンネルで期限付きTO-DOを含むメッセージを抽出しチャンネル内にリマインドをする処理
③Backlogにおける外国語を含むやりとりを翻訳する処理

個人的にBacklog APIを利用した処理の開発経験が既にあってとっつきやすいため、上記の中から③を開発してみることにしました。

4.ChatGPTと外部ツール間でどのように処理が流れるか、全体像を検討する
「これをやろう!」というアイデアが決まった次は、どのような処理の流れで実現するのが良いか、実現しやすさを踏まえた上で全体のイメージを固め、開発に入っていきます。
こちらについては、次回の記事の中で詳しくお伝えしようと思います。

次回予定

次回は、上記アイデア「Backlogにおける外国語を含むやりとりを翻訳する」処理を、ChatGPTとの連携で開発した取り組みをお伝えする予定です。

記事 : Y.M

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