2025年2月19日 Y.N

CYODは多様な働き方に最も適した端末提供形態

Contents

 

CYODとは

CYODとは「Choose Your Own Device」の略称で、企業が選定した端末の中から社員自身が好きな端末を選ぶ方式になります。
端末を選ぶ権利は社員にありますが、選択肢は企業が決める点が特徴です。
 

CYOD以外の端末提供の形態

端末提供の形態は、CYOD 以外にも COPE 、 COBO 、BYOD 、BYAD などがあります。
以下簡単な内容の表イメージになります。

定かではないのですが、日本では2014年頃ぐらいからCYODが浸透し約10年経っていますが、多様な選択ができるようになったことにより、OSのシェア率も多様になってきています。
以下StatCounter Global Statsによる日本・世界のOSシェアデータになります。

日本のデータ(2010〜2024)

 
世界のデータ(2010〜2024)

参考サイト https://gs.statcounter.com 「StatCounter Global Stats」
 

CYODのメリット

企業が端末を選定・管理できる
企業または職種に適した端末を選定できます。
企業側で選定し購入する為、端末の状態等の管理が容易にできます。

シャドーITによるセキュリティリスク対策ができる
シャドーITとは、企業が認知していない端末やサービスを従業員が業務で使用していることです。
端末を管理できるので、使用する端末・サービスのコントロールが容易で、シャドーITの防止が可能となります。

セキュリティ対策ができる
企業側ではセキュリティポリシーに沿った端末の購入や事前のセキュリティ対策が行えるため、セキュリティリスクを抑え安全性を維持できます。

業務効率化や満足度の向上につながる
企業が選定した端末の中から従業員が自由に選択できるので、使い慣れた端末または業務に適している端末を使う事で基本的操作を一から学ばなくていいのでストレスの軽減になります。
また、そのことにより生産性・満足度の向上につながります。
 

CYODのデメリット

初期設定やセキュリティ対策に手間がかかる場合がある
企業の端末選定にもよりますが、端末の種類が多ければ各端末固有または異なる設定等を行わなければならないことがあります。

端末のコストが高くなる場合がある
端末の種類・OS・スペック等、業務によってはハイスペックになる為、使う方に合った選定を考慮しないとコストと期待できる効果がアンバランスになってしまいます。使用者にとって適切なスペックの端末を選定する必要があります。
 

CYODの導入を検討すると良い企業とは

以下のような企業では導入を検討するとメリットがあると考えられます。

ニーズが多様な企業
異なる職種や部門が存在し出社・在宅・出張等、様々なニーズが多様な企業では端末の種類が限定的だとニーズに合わず生産性の低下、日々のストレス等につながるため、モバイル端末も含め多様なニーズに沿った端末の選定ができれば、業務効率化・生産性向上・ストレス軽減の効果が期待できます。
例えば営業部門では持ち運びやすい軽量な端末を、デザイン部門では高性能なディスプレイを搭載した端末を、というように、部署ごとのニーズにも対応できます。

セキュリティを一定のレベルで維持したい企業
企業が選定した端末を使用するため、セキュリティの担保・管理できる端末を考慮し選定するようにすれば、一定のセキュリティを保つことが可能になります。

生産性と満足度の向上を推進したい企業
企業が選定した端末の中から、自身のニーズに最も適した端末を使用することで日々の端末によるストレスが軽減できるため満足度と生産性の向上が見込めます。

管理の効率化を進めたい企業
企業が選定した端末を従業員が自由に選択し使用するため、不具合・操作方法など端末固有のトラブル対応が減ることで効率化が期待できます。
 

CYODを導入する際のポイント

導入する際は以下のポイントを確認しましょう。

端末の選定には従業員の希望も反映する
企業・従業員のニーズに合うように、各部署で端末の希望をヒアリングすることが重要で、現場の意見をもとにどのような端末が求められているのかを把握することで、ニーズに合わない端末を取り除くことにより端末の種類が減り、適切な端末を支給することができます。

セキュリティガイドラインの作成
自社のセキュリティポリシーに基づいて端末の設定を行い、ガイドラインに基づいたセキュリティ対策を行うことで、セキュリティリスクを最小限に抑えることが可能になります。

端末管理ツールの選定
端末管理を効率化するために、IT管理ツールを選定し導入を検討しましょう。
MDM(モバイルデバイス管理)や MAM(モバイルアプリケーション管理)、MCM(モバイルコンテンツ管理)などの管理ツールを使用することにより大量の端末も管理しやすくセキュリティリスクの管理や対策にも便利です。

導入コスト管理
選定した端末も価格は変動しますので、その時々の導入コストを試算し予算に合うか確認が必要です。アプリケーション等必要なものは、同様に確認しておきましょう。
従業員の要望に可能な限り応え、企業としてどこまでコストをかけるか判断が必要になってきます。

 

まとめ

「新しい端末の操作に戸惑って、仕事に集中できない…」そんな悩みを解決するのが、CYOD(Choose Your Own Device)です。
使い慣れた端末を選べることで、ストレスなく業務に取り組め、生産性を向上させることができますし、企業が定めたセキュリティポリシーに基づいた端末選定と管理により、セキュリティリスクを軽減できます。
もちろん、導入にはコストと手間がかかりますが、社員の満足度や業務効率の向上といった大きなメリットを考えると、検討する価値は十分にあると思います。
現代の働き方において、CYODは最適なソリューションの一つと言えるのではないでしょうか。

記事:Y.N

Y.N
Y.N

九州推進室で開発・製造の業務を担当しています。
日々、顧客サポートを強化し、より良いサービス提供に努めています。
趣味はBBQや公園遊びで、子供と一緒に過ごす時間が一番の幸せ。
最近はうどん屋探しにもハマっています!

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