2021年1月27日

コールセンターの役割とは?

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コールセンターとは?

コールセンターとは、顧客への電話対応業務を専門に行う事業所や部門です。大手企業の問い合わせ窓口のように、電話回線数あるいは対応するオペレータ人数が多い大規模な施設を「コールセンター」と呼ぶことが多く、日本では104番号案内や116総合受付などの日本電信電話公社の電話業務センターおよび民間業者による電話代行が発端となっているようです。

ここ最近では、電話以外の媒体による申し込み・お問合せ等のタッチポイントが充実してきたこともあり、様々な手段で問い合わせを受けることからコンタクトセンターと呼ばれるケースもありますが、業務範囲が広くなったことによる違いで、内容はお客様と直接コンタクトを行うという点においては概ね同じ内容です。

また、コールセンターの業務には種類があり、1つはアウトバウンド(発信)、もう1つはインバウンド(受信)、大きく分けて2種類が存在します。アウトバウンドというのはこちらからお客様へ電話発信を行い、あらかじめ決まった内容をお客様へ提案を行う業務です。後日セールスが訪問するためのアポイントを取るアポイントセンターでもあります。
一方インバウンドとは、お客様からかかってきた電話を受ける、受信業務の事をインバウンドといい、注文の受付や、商品に対するお問合せ、クレーム対応といったものが主な内容です。
インバウンド業務は、さらに2つのタイプが存在し、1つは件数をこなすことを目的として、業務の効率化を指標としたタイプと、もう1つはこなす件数ではなく、お客様の課題を解決する事を指標としたタイプです。一般的には前者の方が多い傾向にあり、目的がそれぞれに異なりますので、指標も違ったものになる事が一般的です。

コールセンターの役割とは?

前述したコールセンターのインバウンドには、2つのタイプがあるという件に関して、もう少し具体的に触れてみたいと思います。

1つは件数をこなす事を目的として、業務の効率化を指標としたタイプに関してですが、こちらのタイプの多くは緊急を要する内容が多く、例えば「家電が故障した」「運転中に事故が発生した」「マンションで雨漏りが発生した」といったケースです。この時、事象の発生率が高い状況であれば、電話が繋がりにくい状況に陥り、どんどん状態が悪化していく可能性が考えられます。この場合、お客様を「待たせない」という事が指標となり、入電をいかにスムーズに早く対応できるかが重要であり、次の入電に備える事も優先されます。つまり、こちらのタイプのコールセンターでは1次受付をスムーズに行い、専門部署や担当者から折り返しを行い、少しでも早くお客様のトラブルに対して対応する事が求められるのです。

一方、もう一つのお客様の課題を解決する事を指標としたコールセンターは、緊急で解決できる内容でないケースが多く、どちらかと言えばお客様のお悩みに寄り添って、お客様と会社が二人三脚で悩み事を解決するといった指標のコールセンターです。こちらのタイプでは、お客様が自分では解決できない問題や課題をコミュニケーターがアシストする事により、課題の解決に向かいますので、通話する時間や回数が多くなる傾向にあります。こういった場合コミュニケーターは1人のお客様に対して同じコミュニケーターが長期的に対応する事が望ましいですが、お客様の入電のタイミングは予測する事が難しいため、1人のお客様に対する、対応の履歴を共有できる形で残し、情報の引き継ぎを円滑にしておくことが重要です。これが実現できると、違うコミュニケーターが受電し対応しても、前回の続きという相互認識の上で話を進める事が可能となるのです。

どちらのタイプのコールセンターが正解という訳ではありませんが、お電話を掛けて頂くお客様にとっては、問題や課題を解決するという点においてはどちらも同じであり、コールセンターとは、お客様の課題を解決する場所になっているはずです。取り扱う商品特性やお客様の状況によって手法やアプローチ方法、プロセスが変わるものの、コールセンターの役割にとって重要な事は、お客様がストレスなく問題を解決できる事であり、コールセンター事業者は、その解決に導く役割を担うすべてのコミュニケーターの業務環境を整備することが最も重要なポイントであるはずなのです。

記事 : R.M

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