2022年9月26日

ベトナムにおけるECの広がりとEC-CUBEでのサイト構築

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再春館システムベトナムの水谷です。

昨今のITの広がりと共に、インターネットを介した電子商取引(以下、EC)の利用は一般的なものとなっています。
特に、新型コロナウイルス感染拡大による様々な規制の影響により、以前は実店舗運営のみだった個人経営の店舗もECを取り入れざるを得なくなり、その流れは今後、益々加速していくのではないかと考えられます。

再春館システムでは、グループ企業である再春館製薬所でのEC構築ノウハウをベースに、様々なECサイト構築のお手伝いを行なっております。
今回はECを取り巻く環境と、再春館システムベトナムでのECサイト構築への取り組みについて、ご紹介したいと思います。

日本とベトナムにおけるECの広がり

ECサイトと聞いて、まず何を思い浮かべますでしょうか?

日本では主に、Amazonや楽天市場などのモール型ECサイトと、企業や店舗が独自に運営する店舗型ECサイトに分けられます。
コロナ禍で大人気のUber Eatsなども、広い意味ではECと言えるかと思います。
世界単位では1994年がEC元年と言われていますが、日本では1996年の楽天市場サービス開始が始まりと言われています。
インターネットの普及とともに、徐々にECの環境も整備されていき、2000年代のスマートフォンの登場により、現在では誰でも簡単にECを利用できる状況となっています。

ここベトナムでも日本と同じように、「LAZADA」や「Tiki」といったECサイトでの商品購入が盛んに行われています。
(残念ながら、ベトナムにはまだAmazonはありません。)
ベトナムでのスマートフォン普及率は人口の64%以上であり、世界で最も多い10カ国に入っています。
それに比例して、ECの利用も増加傾向にあり、2020年にはインターネット利用者の88%※がオンラインショッピングを行なったことがあるという調べもあります。

実際に、現地ベトナム社員が送付先を会社にして商品を届けてもらっている姿をよく見かけ、特に若い世代を中心にECが当たり前になっている現状が見て取れます。


※出典:VietBiz「ベトナムEC市場の現状と将来:越境EC・デジタル経済が発展」(インターネット普及率)
https://vietbiz.jp/ec-vietnam-2022/

ECサイトプラットフォーム

では、商品を販売する側としてECを利用する場合、どういった選択肢があるでしょうか?
まず前述したようにモール型ECサイトと店舗型ECサイトを選ぶ必要がありますが、店舗型の場合は大きく分けて下記2パターンに分けられるかと思います。

1.ゼロからの開発によるサイト構築(フルスクラッチ)
2.あらかじめ機能が用意されたECプラットフォームの利用

1の場合、完全新規により自由度が高く、他サイトとは違ったオリジナリティーがあるサイト構築が可能です。
その反面、ゼロからの作成による開発工数や費用は多く捻出する必要があり、技術面においてもハードルが高くなります。また、顧客の集客という面でもゼロからになるので、事業者にとっては、両方の側面でのコストが必要になります。
2はECプラットフォームを利用し、ECに必須となる大部分の機能を開発することなく利用でき、上記のデメリットを払拭する選択肢となります。サイトレイアウトの自由度という意味では1に劣る感は否めませんが、テンプレートの利用によりある程度は自由に変更可能です。
さらに、ECプラットフォーム利用の場合、既に顧客が集客できているモールであれば、新規の顧客獲得の為にリソースを割く必要がなくなります。ただし、扱う商品やサービスにおいて多くの競合他社が存在するモールの場合には、それらと差別化を図れるものがないと逆効果になる可能がある事に注意が必要です。

ECプラットフォームは代表的なものとして、EC-CUBE、Magento、Shopifyなどがありますが、それぞれに向き不向きがあります。
その中でも、EC-CUBEは純国産ECプラットフォームということもあり、日本国内におけるシェア率No.1を謳うECプラットフォームとなります。

また、オープンソースということもあり、比較的安価に始められることも魅力の一つに挙げられます。

EC-CUBEでのサイト構築

再春館システムベトナムでは、グループ企業である再春館システム協力のもと、EC-CUBEによるサイト構築に対応しています。
ECの基本的な機能が揃っているEC-CUBEですが、事業者様の要望にあわせて必要な機能を追加することが可能です。実際にこれまでの対応事例の1つとして、下記のような要件を記載致します。

要件:
・EC-CUBEでの複数店舗展開対応

対応内容:
・AWS上での環境構築(メールサーバ含む)
・クライアント・管理画面の改修
・外部APIとの送受信連携
・複数店舗展開に伴う、DBへのテーブル追加・調整等
・各種プラグインの導入

本来は単一店舗向けであるEC-CUBEを複数店舗管理することを実現しています。
モール型での対応がなかなか実績の少ない状況からだったので、ある意味チャレンジでした。

この他にも、要件に合わせた多様なカスタマイズが可能です。
なお、EC-CUBEの開発言語はPHPで、フレームワークはSymphonyとなっています。
(最新のEC-CUBE4系対象)

Withコロナ時代に突入した昨今、冒頭でもお話したようにECの周辺環境は今後ますます成長することが予想されます。
再春館システムベトナムでは、上記EC-CUBE以外にも、Shopifyやその他ECフレームワークでの開発に取り組んでおり、お客様の状況に合わせた選択をプラットフォームからご提案可能です。
自社ECサイトを作成するハードルは決して低いものではありませんが、もしご興味ありましたら、一度ご相談いただければ幸いです。

記事 : T.M

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