2022年7月25日

EC業界の今後と始めるタイミングは?

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EC市場

EC市場はインターネットと、スマートフォンの普及と共に、大小さまざまな企業がEC市場に参入し、現在までに年々比率が高まっています。コロナ禍がさらなる後押しとなり、物販系分野においては、大企業から個人商店まで幅広い層で、EC化への動きが非常に高まっている状況です。
2021年7月20日に公表された2020年度の『電子商取引市場の調査の結果を取りまとめました』(経済産業省)によると、BtoC(法人と個人での取引)市場規模は19.3兆円となっています。
物販系分野については、EC化率 8.08%の増加で伸び率は21.71%にもなります。
一方で、サービス分野については、コロナ禍の影響で「旅行サービス」「飲食サービス」「チケット販売」の市場規模が縮小し減少に転じています。
今後、コロナ収束後の反動を考えるとEC市場はさらなる拡大成長が予想されます。

・BtoC-EC市場規模の経年推移(単位:億円)

出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査 結果概要」

出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査 結果概要」

EC業界今後の展望

ここ最近の動きから見る今後の展望について。

1. 販売経路の多様化
今後のビジネスの流れとしてECのあり方、あるいは、売り場のあり方が大きく変わる可能性があります。背景としてここ最近では、AIが実装された機能はもとより、フロントとバックエンドが分かれるヘッドレスな考え方、メタバースコマース、VRコマースなど仮想空間の中に店舗を作るなど、多様な技術活用がみられ、各企業では、リアル店舗、ネット店舗に続く『第3の売り場』の構築を検討している事例が多く見られます。また、リアル店舗においてもAmazon Go型の無人決済店舗のような取組事例も多く見られます。

2. 動画・ビジュアルでのコンテンツマーケティング
ブログやSNSの情報網に、動画などビジュアルを効果的に活用したコンテンツを組み合わせる企業が増えてきています。直近では、リアルタイムにアピールするライブコマースなども多く見られました。これは、ECサイトとライブ配信を組み合わせたサービスで、ライブ配信中に特定の商品を紹介し販売するものです。ライブコマースはリアルタイムならではの特別価格であったり、親近感、一体感を強みとした購入体験が特徴です。ライブコマースの配信方法はSNS(Instagram・YouTube)を自社のECサイトに専用のツールを埋め込む手法などで実現されています。今後も、様々なサービスと統合され、さらに良質な体験価値提供で、進化していくと考えられます。

3. RPAで自動化が加速
自動化や運用を効率化できるツールの発展、進化にRPAという概念が徐々に広がっています。RPAとは、「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の頭文字をとった略称で、ソフトウェアであるロボットが、事務系のルーティン業務を自動化、代行するツールの事を指します。複数モールのデータ集約や、基幹システムと倉庫管理システムの連携など、このRPAツールの導入により、自動化が実現され、人による作業が格段に減少しています。EC特化型クラウドRPAの具体的な事例として、1日平均6時間の業務をRPAロボットが自動化している企業もあるそうです。数年後・十数年後には、コンピューターに仕事を奪われなくなってしまう職業が出てくると言及される程、これらの新しい技術が進化していくと予測されます。

4. フルフィルメントサービス
ECへの参入障壁を大きく下げてくれるサービスの1つに、EC業務を一括で請け負う「フルフィルメントサービス」というモノがあります。EC運営の複雑な業務をノウハウが蓄積された専門の業者に委託することで、自社で対応するよりもコストを抑える事ができ、品質も担保できるという点で有効な手段となっています。これらのサービス利用で、ECサイトと実店舗を連携し、今までにない買い物体験を実現し、ECサイトと実店舗の垣根をなくす事も容易に構築する事ができます。物流系のフルフィルメントサービスでは、AmazonならFBA(フルフィルメント by Amazon)、楽天市場ならRSL(楽天スーパーロジスティクス)など、大手運送会社や大手EC企業が、自社で培ってきたノウハウや技術を結集した、さまざまなサービスが提供されています。

まとめ

EC業界は、今後まだまだ伸びていく業界だとご理解いただけたかと思います。
新規参入の時間が経てば経つほど、競合が増え、ビジネスチャンスが減っていく可能性があります。
もし今まだあなたがネットショップをはじめていないようなら、検討する価値はあると思います。

※ECサイト参考ページ
 自社ECサイトとモール型ECサイト、それぞれのメリットとデメリット

記事 : Y.N

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