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こんにちは、再春館システムのS.Uです。
今回は、企業トレンドともいえるESGについての記載をしてみました。
ESGに関する知識やメリット、デメリットを知っていただき、各起業のESG活動や再春館製薬所でも行われている活動を紹介していきたいと思います。
ESGとは
そもそもESGとは、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の頭文字をとった言葉です。
企業の長期的な発展のために重要な要素として、2006年に責任投資原則(PRI)で初めて提言されました。現在この考え方は世界中に広まりつつあり、人的資本開示の流れが強まる日本においても、ESG経営を実践する企業や投資判断の基準にする投資家が増えています。また、2015年に日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がPRI(国連責任投資原則)に署名したことから、日本国内でもESG投資が注目され始めました
SDGsとの違い
SDGsとは…
2015年の国連総会で採択された行動計画です。「Sustainable Development Goals」の略で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されます。名前の通り、持続可能な開発のために採択された国際的な開発目標であり、より良い世界を目指すための17の世界的目標と169の達成目標が掲げられています。
引用:外務省「SDGsとは」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
SDGsとの違い
ESGとSDGsの違いとしては、SDGsは国連の加盟国が採択した目標であるのに対して、ESGは民間企業を経営する中で取り組むべき課題です。
同じ言葉である持続可能という観点でも、ESGは企業価値を高めるために重視すべき要素であり、対象は企業や団体です。しかし、SDGsは持続可能な世界を実現するための目標です。企業に限らず、すべての組織や個人が取り組むべき目標とされています。加えて、ESGの3つの要素とSDGsには共通する部分も多く、ESGに取り組むことで、SDGsの目標達成にも繋がります。ESGは企業がSDGsの達成にもなりうる手段となります。
ESGのメリット
①企業イメージの向上
社会問題に取り組むという姿勢が、信頼にもつながり、消費者による商品・サービス利用の増加、優秀な人材の確保も可能となります。
②経営リスクの軽減
ESGの目標であるガバナンスへの取り組みでは、ガバナンス強化を目指し、体制作りや情報開示と保護、法令遵守であり、リスク発生の軽減や発生時の被害軽減につながります。
③労働環境の改善
ESG経営では、従業員の多様性を考慮した働き方や安全・衛生への配慮することで、誰もが働きやすく安心できる職場の実現が可能になり、労働環境の改善が、離職率の低下や新たな人材の確保に繋がります。
ESGのデメリット
①コスト増加の可能性
環境に配慮した設備の導入や従業員に対する待遇の見直しのための費用、事業の開発・改善にかかる人材・時間等のコストがかかる可能性があります。
②長期的な取り組みになること
ESGの問題への取り組みは、成果獲得までに必要な期間が多くなる可能性があります。
③従業員全体に意識が必要
ESGへの注目度が高まると同時に、ESG経営を行う企業への注目も高まっています。そのため、経営者や従業員がESGにそぐわない言動があるだけで、企業全体の評価が低下する可能性があります。
ESGの事例
①キヤノン株式会社
・二酸化炭素の排出量削減
キヤノンは、環境目標の継続的な達成、さらには、事業活動を通じたCO2排出量の2050年ネットゼロをめざし、製品のライフサイクル全体(「サプライヤーでの原材料や部品の製造」「事業拠点活動」「物流」「お客さまの使用」)でのCO2排出量を把握し、技術を通じそれぞれのステージでその削減に努めています。
・資源循環型社会の推進
近年、資源枯渇への懸念や、廃棄されたプラスチックが海を汚染する海洋プラスチック問題などを受けて、資源の循環利用の重要性が世界的に高まっています。キヤノンは、限りある資源の有効利用と廃棄物削減のために、製品の小型・軽量化による省資源化、使用済み製品のリユース・リサイクルを進めています。また、事業拠点においては生産に伴い発生する廃棄物の削減や水使用量の削減などに取り組んでいます。
・化学物質の徹底管理
キヤノンでは、「製品含有化学物質」「生産工程で使用する化学物質」の管理を徹底しています。管理においては、製品に基準値を超えた化学物質を含有させない、事業拠点から基準値を超えた化学物質を排出させないための「予防」と、基準を遵守していることの「確認」を基本的な考え方としています。
などがあります。
引用:キヤノン株式会社
https://global.canon/ja/ir/esg.html
②日鉄ソリューションズ株式会社
・多様な人材が活躍できる場の創出
<選定理由>
優秀な人材を採用して育成することは事業継続上必須であり、優秀な人材が入社を希望して継続的に働き続けるために、エンゲージメント高い組織であることが 継続的な成長の為に必要なマテリアリティとなる
<取り組むこと>
(1)ダイバーシティーを推進し、誰もが活き活きと働ける組織
(2)高度ITプロフェッショナル人材の採用・育成・創出
(3)人権の尊重、他者を大切にし、お互いに認めあう文化の醸成
・ITを通じた社会課題の解決
<選定理由>
ITを通じて顧客に価値を提供するのは当社の本務であり、その顧客にとっての社会課題を解決することが、社会の持続性に貢献することである
<取り組むこと>
(1)広く社会基盤を支えるお客様のビジネスを通じた社会への貢献ITで新たな価値を創造
(2)少子高齢化や地球環境問題等、サステナビリティ課題をITで解決
(3)明日につながる社会へ、ITで新たな価値を創造
など
引用:日鉄ソリューションズ株式会社
https://www.nssol.nipponsteel.com/sustainability/management/
再春館製薬所で行われているESG
・食数の正確な管理(食ロス)
再春館製薬所の社員食堂では、食材の無駄遣いを極力しないことにも力を入れています。作りすぎなどによって残飯が出てしまわないように、毎日どれだけの人が社員食堂で食事をとるのかを事前に明らかにしています。
・太陽光発電による自社の電力供給
再春館製薬所本社では、約3万枚の太陽光発電パネルを設置しており、再春館「太陽の畑」と呼ばれています。この太陽光パネルの設置により、敷地内で使用する年間電気量(電力自給率)100%を達成しており、年間3,356tのCO2削減につながっています。(※2022年1月末時点)
・スポーツ
地元である熊本を盛り上げていくために、熊本を拠点に活動するチームや熊本から世界へ挑戦するアスリートを応援しています。
引用:再春館製薬所サイト 社会とのつながり
https://www.saishunkan.co.jp/csr/
このほかにもまだまだ行っていることがあります。興味のある方はこちら
まとめ
今回はESGの事例や再春館でも行っている事例を紹介していきました。
ESGへの取り組みは、初期費用や長期的な取り組みとなるリスクを孕んでいますが、企業イメージの向上や労働環境の改善にもつながる場合が多いです。
持続可能という目標が企業にとっては重要な考え方かつ、自身が働いていく企業や協力していく企業などを見極める際に知っておくと便利な内容でもあります。仕事をしていくうえでの信頼関係などは非常に重要になるため、ESG活動はどんなことをして、どんなところにまで手を伸ばそうとしているのかなどを見てみるのも面白いと思います。
記事 : BSサービス事業部 S.U